その日のスケジュールに目を通し、会議の予定があることを朝の通勤時間に思い出すと、少し憂鬱な気持ちになった経験をお持ちの方もいるでしょう。

そんな日に、会議が急にキャンセルとなると心の中で「よかった!」と思ったことも1度や2度ではありません。
「今日できることは明日まで伸ばさない」
というのは、仕事を締め切りまでに片づけるための基本中の基本ですが、会議の予定に関してはリスケをし延期したほうがメリットが大きい場合があります。
今回は予定されている会議を延期したほうが良い3つのシチュエーションについて、理由とともにご紹介します。
準備が不十分な時
会議の準備が不十分な時は、延期したほうがいいかもしれません。
もちろん会議の予定に合わせてしっかりと準備をしておくのが大前提ですが、急な仕事が入って資料作成の準備が間に合わなかったり、常に複数の会議予定が入っている人はスケジュールを勘違いすることだってたまにはあります。
準備が整っていない時に会議をしても、良い結果が得られない可能性もあれば、出席者の時間を無駄にしてしまう可能性もあります。

ここで注意しなければいけないことが、リスケが習慣にならないことです。
どんな理由かは知りませんが、毎回リスケを繰り返す会議を私も何度も見たことがあります。
こっちは他の予定をずらしてまで時間を作っているのに、リスケ・リスケでは出席するのが嫌になってしまいます。
理由はさておき、何度も何度も予定変更・延期を繰り返していては、参加する側としては良い気はしないでしょう。
さらに会議の種類によってはリスケ自体が失礼にあたる場合もありますので、会議の内容によってもリスケしても良いのか判断すべきです。
特に二人でミーティングの場合、リスケをすることで相手との信頼関係まで影響を与えるかもしれないと頭に入れておく必要があります。
必要な情報が手元に揃っていない時
会議を延期したほうがいい二つ目のシチュエーションは、必要な情報がすべて揃っていない場合です。
たとえばプロジェクトの開始に必要な書類にサインないため仕事を進めることが出来ない状況や、予算の承認がそもそもまだおりていない、他部署からの返事待ちの状態、などなど会議を進めるために必要な情報や状況が整っていなければ、会議をしても何も前に進まないことがあります。
それどころかせっかく会議で何かが決定しても、最終的に承認がおりなければ会議に使った時間は全くもって無駄になる可能性もあります。
私の場合はそういった状況に気付いた時点で会議の予定を変更します。
以前、どうしても他部署に確認しておかなくてはいけない案件があったのに、まだその部署から回答が得られていないまま会議が始まってしまったことがありました。
それに気づいた私は状況を会議の出席者に説明し、会議の中止を提案しました。
そのまま話し合いを続けても時間の無駄になる可能性があったからです。
結果的に出席者の賛成多数で会議は延期となりました。
数か月前から会議のスケジュールをおさえ、その間会議へ向けて様々な情報収集を行い、しっかりとした準備を整えたんだから、とりあえず開催しておいたほうが...という気持ちもわかりますが、こういった場合はリスケしたほうがメリットが大きいと思います。
他に重大なことが起こった場合
私が以前勤めていた会社が、ある日突然大手企業に買収されたことがありました。
事前に社員への連絡はありませんでした。小規模の会社で、しかも外資系企業だとこういうことがよくあるみたいです。
私を含め、社員たちはみなパニックです。
「経営方針が変わって会社の雰囲気が変わるのではないのか?」
「そもそも社員はそのまま残れるのか??」
明日の自分たちの状況も不透明な状態で予定されていた会議を行っても、建設的な議論は出来ません。
この例は少し極端かもしれませんが、何か大きな出来事が社内で起こった場合は会議を延期したほうが得策です。
時間をおけば詳しい状況がはっきりしてくるし、社員たちの精神状況も落ち着いてくるからです。
会議を延期するときの注意点

そしてリスケの連絡をする際には必ず、丁寧な理由を含めたメールを参加者へ送る必要があります。
例えば、
ポイント
「大変申し訳ございませんが、今週中には会議に必要なデータをまとめることが難しく、明日には完成出来ますので、来週の木曜日の同じ時間に変更させていただけますでしょうか。急なご連絡となり大変申し訳ございません。」
ポイント
「皆様、現在引き続き承認待ちの状態となり、来週に対応していただけるとのことですので、承認され次第会議の招集をさせていただきます。」
という様に、理由を含めたリスケの連絡であれば参加者も理解を示してくれると思います。
私は可能な限り理由を端的にまとめ、一目で分かる内容でリスケの連絡をします。
何度も参加者にメールを送ると、受け取ったほうは無駄なメールをもらったと感じることがあるので、一回のメールで済む様な対応も会議を開催する側の配慮だと思います。
あくまでも会議のリスケは理由があって行うものであり、習慣化してしまわない様注意をしましょう。
十分な準備と情報が揃っていてこそ、有益な会議を開催でき、チーム全体で仕事やプロジェクトが前に進むはずです。