キャリアアップに関するとある英語コラムを読んでいたら、こんな言葉を見つけました。
ポイント
There’s an opportunity cost to everything worthwhile in life. No matter what you’re trying to accomplish, you’ll have to give up something in order to make it happen.

「人生には、どんな代償を払ったとしても手に入れるべき価値のあるチャンスが訪れる。そのチャンスを現実のものにしたければ、あなたは何かを捨てなくてはならない。」
さて、成功のために捨てなくてはいけないものとはなんでしょうか?
睡眠時間?友人?それとも家族?
そんなことを考えながらコラムを読み進めると、著者はこう言っていました。
「チャンスをつかみ取るためには、あなたの中にあるものを捨てなくてはならない。そしてそれは、あなたを知らず知らずのうちに成功から遠ざけているものである。」
ちょっと今まで考えてもみなかった視点ですが、コラムを読んでなるほど!と思ったので、今回は著者の主張する、成功のために捨てなくてはならない3つのものについてご紹介させてください。

3 Things You Have to Give Up if You Want to Be Successful
他人が決めた「成功」の定義
自分の成功のために捨てなければならない最初のモノは、「他人が決めた”成功”の定義」です。
何をもって「成功」とするか。
これは本来ならひとりひとり違うはず。
ところが人々の会話の端々や態度の裏には、一般的な「成功」の定義が潜んでいます。
メディアの影響でしょうか?はたまた親・兄弟からの影響でしょうか?
成功の定義は申し合せることなく当たり前のように共有され、何をもって「成功」を意味するのか、その方程式が頭の中で既に出来上がっています。
例えば、一流大学を卒業して、上場企業に就職して、結婚して子供をもってマイホームを手に入れたら「成功」という定義。
これがあなたにとって、本当の成功と言えるでしょうか?
あなたはその「他人の成功の定義」と自分の現状を比べ合わせていませんか?
そして、その「他人の成功の定義」が「自分の成功の定義」だと勘違いしていませんか?
よく勝ち組だとか負け組だとかいう言葉を耳にしますが、何をもって勝ち・負けとするかは、本来ひとりひとり違うはず。
というか、そもそも他人と比べることにあまり意味がありません。
自分が成功したいなら、「他人の成功の定義」を捨てなくてはいけない、ということに気が付いてください。
これは簡単なことではありませんが、他人に決められた定義を捨てると、信じられないくらい自由になります。
そして今まで「他人の定義」のなかに埋もれてしまっていた核心、あなたは誰なのか、あなたにとって本当に大切なことは何なのか、が見えてきます。
他の人々は、あなたの人生と全く同じ道をたどるわけではありません。
自分の人生は自分だけのもの。
「他人の成功の定義」に沿った人生を歩んで行くのは、もう終わりにしましょう。
批評に対する恐怖心
誰だって他人の評価は気になるモノ。
とくに批判は受けたくありませんよね。
でも、他の人から批評されることに臆病すぎることが成功の妨げになっているかもしれません。
例えばあなたが選んだ仕事が、周りの期待と違うものだったとしましょう。
そうすると、実家に帰るたび、親戚に会うたび、同窓会に出るたびに聞かれます。
「まだあの仕事やってるの?」
あなたはその都度、今の仕事がいかに有意義か、いかにやりがいがあるか、一生懸命説明しなくてはなりません。
もう同じ説明を繰り返すことにも疲れ切ってしまいました。
でも、考えてみてください。
何故あなたは、自分の仕事の意義を他の人に納得させようとしているのですか?
何故あなたは、自分を正当化しようとしているでしょう?
人々の頭の中には常に線引きがあって、私たちは知らないうちにその線の上に顔を出そうと日々もがいています。
その線より上にいないと、批判されるからです。
でも批判を恐れていると、一歩前に踏み出すことなど到底出来なくなってしまいます。
あなたの仕事の価値を他の人々に説明する必要はありません。
あなたがやっていることの正当性を他の人々に認めさせる必要もありません。
批判はあくまでも他人の意見、あなたの意見ではありません。
あなた自身が自分の仕事の意義を理解していることこそが、一番大切なのです。
他人の批評に対する恐れを取り払いましょう。
そうすると、一体何に縛り付けられていたのか、不思議にさえ感じます。
今まで批評を気にして成果を出そうとしてきましたが、その過程に気を配ることが重要だと気が付きます。
おのずとあなたが進みたい方向が見えてくるでしょう。
自分の過去
当然ながら私たちはみな、過去を持っています。
輝かしい栄光もあれば、消し去りたい黒歴史もあります。
しかし、過去は過去です。
変えることは出来ませんし、取り戻すことも出来ません。
あなたは過去の栄光にしがみついていませんか?
過去の失敗を引きずってはいませんか?
例えば、あなたは過去に解雇された経験があるとします。
あなたはその会社を、当時の上司を恨み続けているかもしれません。
でも考えてみてください。
その「過去」がない限り、「今」のあなたはないのです。
「過去」は今のあなたの糧になっているのです。
過去に対するこだわりを捨てる勇気を持ちましょう。
良いことにしろ悪いことにしろ、過去のこだわりを捨てることにより、あなたは背負ってきた荷物を捨てることが出来ます。
そしてあなたは驚くほど軽く、そして自由になったことを実感します。
足踏みしてずっと同じ場所にいた状態から、やっと前進していくことが出来るのです!
まとめ
いかがだったでしょうか?

3 Things You Have to Give Up if You Want to Be Successful
私はこのコラムを読んで、自分の人生についてちょっと考えてしまいました。
私は今は外資系企業で普通のサラリーマンとして働いていますが、実は音楽が大好きで、音楽大学まで卒業しました。
でも結局のところ、音楽の道には進みませんでした。
「なんで」「もったいない」
音楽の道に進まなかった時、周りの人から聞こえてきた声です。
多くの人は「音楽大学を卒業した人=音楽を続ける」という一般的な「成功の定義」で私のことを見ていました。
私の選んだ道には否定的な声もたくさん聞こえてきました。
最初の頃は自分でも、「音楽を続けたほうが良かったのではないか?」という気持ちがありました。
でもある時から今の仕事がとても楽しくなり、そんなことは一切考えなくなったのです。
その理由を考えてみると、このコラムにあったように私は他人の「成功の定義」を捨て、「他人の批評」を気にしないほうが人生が楽しいことに気付いたのです。
音楽大学に行った過去に後悔はありません。だからこそ、自分が本当にしたいことに気が付けたのですから。
