アメリカでの典型的な「仕事ができる人」のイメージは、仕事と家庭をうまく両立している人です。
家庭を顧みずに仕事だけをバリバリやっている人は企業にとってはありがたい人材かもしれませんが、社会的には尊敬されません。
このような事情があり、アメリカでは子供がいる人は日本と比べると男女ともに積極的に育児に参加します。
ところが、男女ともに積極的に育児に参加するアメリカでも仕事と家庭をうまく両立するのは至難の業で、特に子どもを持つ親の場合はライフワークバランスの調整に苦労しています。
日本ではどうでしょうか??
働き方改革の導入で日本でも積極的に在宅勤務が導入されたり、残業時間が減少したりと子供と過ごす時間が増えたと感じる人もいるでしょう。
でもやっぱり子供を持つ親の場合、フルタイムでバリバリ仕事をしながら子供の面倒を見るのは至難の業です。
日本では伝統的に女性が育児の大半を担当しているので、特に女性は働きながら子供を持つことの難しさを感じていると思います。
会社では上司やクライアントからストレスを受け、家庭では子育てや家事が大変でストレス。
なにもかもうまくコントロールできなくて、大きなフラストレーションを感じるかもしれません。
そこで今回の記事では、子どもを持つビジネスパーソンがライフワークバランスをうまくコントロールする方法について、ご紹介したいと思います。

Working Parents, Here’s How to Feel Less Overwhelmed and More in Control.
日々やっていることを紙に書き出す
アメリカで行われたとある調査によると、56%もの親が仕事と家庭のバランスが難しいと感じているそうです。
つまり働きながら子育てしている人の半数以上の人が、二つの環境を自分でコントロールすることが難しいと感じているのです。
多くの親は家でも数多くの仕事を抱えています。
そんな家での数々の仕事を、一度パートナーと一緒になってチャートにして、誰がどんな仕事を担当しているのか、明確にしてみてはいかがでしょうか?
仕事を書き出す際は、出来るだけ細かい仕事も含めるようにします。
家でのお金の管理、シッターの手配から家族でのイベントの管理など思いつく限りの細かい内容まで網羅しましょう。
いままで何となく分担していた家事、育児の細かな仕事も、すべて書き出すことで誰がどんな仕事をしているのか、一目瞭然となります。
実を言うと、ビジネスでもこの様に業務を細かく書き出して作業の明確化を行うことがよくあります。
私もよく現状の業務を見直す際に活用しますが、実際、頭で考えているだけではなく紙に書くことでより明確にまとめることができ、時には必要の無い仕事が見つかることがあります。
もし可能なら、その仕事に1日の時間の何%を使っているのか、具体的に数字も一緒に書いておくと、より分かりやすくなります。
いつもより1時間早起きする
子供を持つ人にとって、朝はまさに戦争です。
お弁当を作って、子どもを着替えさせて、自分の支度もして...と、やることが山のようにあります。
そして、いつも保育園の登園時間ギリギリに子供を送り出す...、なんていう方も多いと思います。
そんな人におすすめの方法が、いつもより1時間早く起きて、すべてを1時間早く済ませてみることです。
たった1時間と馬鹿にしがちですが、1時間早くなるだけで想像以上に自分の時間を持つことができます。
保育園が空いた瞬間に子どもを預け、仕事の前にカフェで雑誌を優雅に読むことも可能です。
いつもとは違った余裕のある時間を1日の最初に過ごすことで、その後の仕事、帰宅後の家事・育児も余裕をもってこなすことができるかもしれません。
やらなくていいことはやらない
仕事をしている人は誰でも時間に追われていると思います。
特に小さなお子さんを持つ親は、毎日「時間がない!」と嘆いているのではないでしょうか?
やらなければいけないことが多い時には、仕事一つ一つに優先順位をつけて、大事なものから片づけていく。そして時には何かを手放すことも重要です。
ビジネスの世界でも「選択と集中」という言葉が有名ですが、必要なものにはより時間を割いて対応し、必要の無いものはそもそも手放すという考え方です。
先ほどご紹介したように、家庭内の仕事、オフィスでの仕事をチャート化し、それぞれに優先順位をつけて、必要の無いものは大胆に手放してみましょう。
意外に無駄なことに時間を使っているかもしれませんし、それを辞めれば多くの自由時間を獲得できるかもしれません。
仕事を家に持ち込まない
仕事が忙しい人は、家に持ち帰ってでも仕事をしているかもしれません。
ところがそれがすべての悪循環の始まり。
仕事と家ではそれぞれ別の時間が流れています。
環境を明確に分けることで、それぞれの仕事や時間に集中が出来る様になるのです。
仕事をしている間は仕事に集中し、自宅にいる間は自宅での仕事に集中したほうが、結局はどちらも早く終わることになります。
忙しいのは今だけと割り切る
最後に、忙しい環境は今だけだと思うことも必要です。
子供は時間とともに成長し、あんなに手がかかっていたのに、と懐かしくなる時が必ずやってきます。
今の環境が一生続くわけではなく、いつかは環境が変わり好きだった庭の手入れに時間を割いたり、旅行に頻繁に行くことも出来る様になります。
今は忙しすぎて、そんな未来を想像できないかもしれませんが、忙しいのは今だけ!と割り切ることが重要なのです。
毎日時間が無い!と感じながら過ごすとストレスに繋がり、結果的に病気になったり、パートナーや子供にあたってしまう可能性も秘めています。
そうならないためにも、自分の時間を作ることを考え、リフレッシュ出来る環境を整えてみましょう。
まとめ
子供を育てながらフルタイムで仕事をするのはとても大変ですが、あなただけでなく、みんな苦労しています。
日々のちょっとした工夫で、意外なほど劇的にライフワークバランスが改善するかもしれません!