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【不動産に関する英語】海外で不動産物件を売却!交渉を巡るドタバタ騒動の末に得たものとは?

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今回は海外(オーストラリア)で不動産物件を売りに出すと、どんな流れで売買が進むのか?私の経験をお話しします。

不動産売買に関連する英単語・英語表現も学べるように書きました。

あまり教科書には載っていない英語満載ですので、参考になれば幸いです!

所有物件をオークションに出品!オークション開催までの流れは?

オーストラリアでの不動産売買はオークション形式で行われるのが主流です。

本当に皆さんが想像するオークションなんですよ。

ハンマーを持った競売人が最高値(highest bid)を付けた人にハンマーを叩いたら売買成立です。

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ちなみにオーストラリアでの不動産売買についてはこちらに詳しくまとめました!
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さて我が家では、郊外で避暑地といわれる場所に所有する物件を売却する際にオークションを経験しました。

オーストラリアでは2000年代初頭から不動産バブルで、都市部の物件を中心に信じられないような高値で取引が成立していましたが、我が家が所有する物件には都市部のような夢のような奇跡は起きませんでした...。

個人的には、場所もアクセスがよく、週末になると結構な人で賑わいますし、増築可能な平地が建物に隣接していて好条件だと思ったんですけどね。

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まあ、オーナーの目から見たひいき目ですけど...。

物件を売却するにあたっては、長く付き合いのある不動産会社を利用しました。

その不動産会社の担当者と面会した時には、彼の数々の成功を裏付ける顧客からの※testimonial letters(彼の実績や人柄を賞賛する内容です)を見せてくれました。

ポイント

※testimonial lettersは英語圏の顧客サービスでよくある、サービス利用者の口コミのようなものですね。実際にサービスを利用すると、testimonial letterを書いてくれとお願いされたりします。

実際testimonial lettersにあった通り、そのエージェントも彼の部下も私たちの期待に応えようと非常によく頑張ってくれました。

早期売却を達成するためにエージェントから受けた指示としては掃除ですね。

いかに物件をきれいにするか、きれいに見せるかで売却額も売れるまでにかかる時間も違ってくるのです!

ということで、プロのお掃除屋さん(cleaner)を入れました。また残置物も一掃しました。

私たちの物件は山間部にあったので、ウールのカーペットが廊下や部屋全体に敷き詰めてあったのですが、そのカーペットをめくって(処分して)天然木のフロアをアピールした方が良い、ということで、業者が入ってフロアを磨き上げました。

ウールのカーペットがないとかなり寒く感じるのですが、写真撮りをしたときの見た目重視ですね。

また、写真撮り用に今のトレンドにあったレンタル家具を入れました。

壁はすでに綺麗に塗り上げてあったのですが、少しの汚れもよろしくないということで、一部塗り直しました。

庭が広大で、40年ほど前に果物の木々ややシャクナゲやら数々の花を咲かせる樹木が植えてあってよく手入れがされていたのですが、プロの庭師を入れましょうということで、※Open House Inspectionに備えて庭を綺麗に整えました。

ポイント

Open House Inspectionとは、物件に興味がある人たちが実際の建物を見て回るイベントのことです。ここで顧客に良い印象を与えれば売却額が上がります。

あとやはり水回りなんですね。物件が古いので、どうしてもレトロ感が感じられる、キッチン、トイレ、風呂場だったのです。

これを頑張って改装(renovation)すると高値間違いなし、と不動産エージェントに言われましたが、そこは購入した人のセンスにお任せするということで、手を出しませんでした。

水回り、電気、ガス、一通りチェックして問題ないということで部屋の写真撮り、「売り出し中」の看板を立て、インターネット上で物件のお披露目をしてから、Open House Inspectionを開催します。

Open House Inspectionではこんな感じのflyer(広告)を出して、参加者を物件にお迎えします。

不動産会社からマーケットの反応の報告が毎週入り、最後にオークションという流れになります。

我が家がお願いした不動産会社からの詳細なレポートで、オークションまでにだいたいどんな人がオークションに参加して購入しそうかは分かるようになっていました。

私たち夫婦も不動産会社さえもオークションで売買契約が成立すると期待していましたが、残念ながらオークションは不調に終わりました。

どうやらオークション参加者からvendor’s offerが高すぎるという意見が出たことと、有力だった購入予定者が参加を見合わせたという不運が重なったためだったようです。

このvendor’s offerとは売り手側が希望する最低価格のことで、vendor’s reserve priceとも言います。売り手側はなるべく高い値段で買ってもらいたいのが心情ですけど、かといって高すぎる値段を設定すると売買契約が成立しません。

私たちの場合は不動産エージェントがマーケットを調査して、妥当だと思われる金額を提示されたので、それに同意するかたちでvendor's offerを決めました。

私たちが「この金額じゃないとダメですよ」とは言わなかったと思います。

インターネット上の情報ですと、

“If you’re selling your house at auction in Victoria, there’s no requirement for you to advertise a reserve price or tell the agent your lowest acceptable offer”

とあり、法的に売り手は最低価格を広告に出す必要も、エージェントに受諾できる最低価格を伝える必要もない、とありますね。

まあ何はともあれ、結果としてオークションは不成立でした。

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こういうのは本当に縁というか、その時の運という要素もありますので、いくら売り手側が努力したところでうまくいかないことがよくあります。

オークションで買い手がつけば、その場で契約書に署名をして頭金(deposit)が速やかに払い込まれて簡単だったのですが。

不成立の場合、オークションに参加した購入希望者が自分の妥当だと思う金額をエージェントに提示して、その中の一番高い金額を提示した購入希望者がエージェントと交渉する権利を得る、という流れになります。

私達の場合、建築業を家族で営む若い夫婦がエージェントと交渉することになりました。
 

不動産の売買契約が成立したらお金の支払い

いろいろ事前に準備してようやく迎えたオークション。

結果が不調だと売却側はどうしても疲れが出てしまうのですが、エージェントはタフで、できるだけ良い情報をかき集めて、レポートをしてきます。

こちらが希望した売却価格には届きませんでしたが、とある若い夫婦が値段さえ合えばどうしても購入したい意向だということで、エージェントと交渉をスタートさせたようで、エージェントはこの一筋の光に対して懸命に取り組んでくれました。

エージェントも私達も、もう一度広告を出して、看板を新たに設置してオークションを行うという意向ではなかったので、あとは値段だけ合意できれば、という状態です。

提示された金額も、メルボルン都市部の不動産バブルを彷彿させるような、夢のような奇跡的な金額ではありませんでしたが、正直妥当な金額でしたので、契約へ進むことにしました。

家族で建築業を営むだけあって、増築も十分可能な敷地に夢が膨らんでいるようで、私達としても自由にrenovation(改築)を自力で行える購入者が出てきて安堵したこともあります。

この若い夫婦は、この契約を機に当時住んでいた自宅を知人に売却したということで、deposit(頭金)も確保でき、銀行からのmortgage(住宅ローン)の審査も絶対に大丈夫という安心感からトントン拍子に手続きが進みました。

さて、不動産物件の支払いについてですが、property settlementと呼ばれています。

オークションを告知する看板にも明確に記載されていますが、私たちの住むオーストラリア・ビクトリア州(州都・メルボルン)では、30日、60日、90日といった期間を設けることが一般的です。

契約書に署名した日から30日、60日、90日で決済を行うというものです。

60日が一般的らしいのですが、私達も30日では銀行のローンの審査に差し支えるのでは?と思い、と60日を選びました。

この若い夫婦が想定していた通り、銀行からのmortgage(住宅ローン)の審査も無事通過して、〇月×日14時に決済が完了するという連絡が来ました。

ちなみにdeposit(頭金)ですが、私たちに直接支払われるわけではなく、不動産エージェントのtrust accountに送金されます。

このtrust accountは不動産エージェントが通常業務で使用する銀行口座(general business account)と区別されており、クライアントから受け取ったsales deposits(売却の頭金)、rent(家賃)、fees for advertising or maintenance(広告や修繕の費用)はこのtrust accountで管理しなくてはならないと法律で決まっているのです。

trust accountとは、口座を提供する銀行などの第三者が預け入れられた資金を保証する口座のことです。

銀行が資金を保証してくれるので、万が一不動産エージェントが倒産してしまっても預け入れられたお金は安全であるというメリットがあります。

さてここで、depositとtrust accountを巡る実際にあった恐ろしい話をしましょう。

私の同僚が念願のマイホームを購入した際に用意したdeposit金額が100,000 豪ドル(AUD)でした。

2019年4月現在、1豪ドル(AUD)=約80円(JPY)なので、日本円にすると800万円です。

契約を完了させるため、エージェント指定のtrust accountに送金をしたのですが、翌日にエージェントから送金の督促が来て大騒動になりました。

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私だったら血の気が引きますね...。

AUD100,000の送金はもちろん銀行窓口で行い、transaction receipt(送金の記録レシート)も持っているのですが、一度送金したお金を取り返すのは容易ではありません。

間違った口座番号なら宛先不明で戻りますが、万が一実在した口座だと着金して、取り戻せないわけです。

何度見直しても指示のあった口座番号に送金していることは間違いないわけですから、気が狂いそうな話です。

数時間経って、エージェントから「想定外の別のtrust accountに着金確認をした」という連絡があり、ことなきを得ましたが、人騒がせにも程があるエージェントです。

さて、話をもとに戻しましょう。物件の購入者から支払われたsales depositsですが、settlement day(決済日)にはエージェントのtrust accountから別の決済口座に移されます。

この決済口座は conveyancer(不動産会社取引専門弁護士)によって管理されており、conveyancing(不動産の譲渡手続き)を完了させるのです。

この手続きが終了するとproperty title及びland title(土地家屋の所有権)が買い手のものになり、売り手の手を離れます。

以前はproperty titleといえば、このような紙の証明書を発行していましたが、現在ではすべて電子化されています。

ちなみに買い手はstamp duty(印紙税)を払う必要があり、結構な額になります。

ただ初めて家を購入する場合には、first home buyer duty exemptionfirst home buyer duty concessionといって、印紙税の免除あるいは割引といった補助を受けることができます。

さて若い夫婦なのですが、この銀行からのmortgage(住宅ローン)調達がうまくいったことでホッとしたのか、property title及びland title(土地家屋の所有権)が移行する前にあれこれ注文を出してきました。

銀行が決済日を確定しているのだから、という発想なのでしょうが、庭にドッグラン(dog run)を先に作りたいとか言い出すわけです。

法律的にはまだ物件の所有権は私たちにありますので、

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もう少し待ってよ!

と、ちょっとイラっとしますが、夫婦側からすれば支払いも完了してもう自分たちのものだ!という発想なのでしょう。

家業が建築業だと、dog runだけではなく、縦横無尽に改築とか、増築も始めてしまいそうですから、彼らのお願いを聞き入れる気分にはなれませんでした。

弁護士に相談すると、別に許可してもいいかと思うけれども、許可をする必要もない、という見解でしたので、settlementが完了するまで(正式に所有権が譲渡されるまで)、勝手に立ち入ってはいけないとお断りをしました。

買い手側のわがまま要求にうんざり

銀行からのmortgage(住宅ローン)調達が成功したことで、settlement day(決済日)前にdog run作りの交渉を始めた物件の購入者(purchaser)でしたが、settlement day(決済日)前に許可なく敷地に立ち入るのはやめて欲しいです、という私達の弁護士からのレターでおとなしくなりました。

交渉したら可能かもしれない、という発想もあったと思います。概して欧米はそういう文化ですからね。そして私達がお断りする(decline)ことも、少しは想定していたと思います。

交渉がうまくいけば最高だし、不調に終わっても彼らからしたら失うものは何もありません。

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こういう態度はわたしたち日本人も見習いたいものです。

そしてsettlement day(決済日)当日なのですが、朝早くに弁護士から連絡があり、引越し業者のトラックが敷地近くで待っているというのです。

若い夫婦は、settlementが完了するまであと数時間なんだから、敷地に入らせて!というわけです。

ちょっとビックリしたと同時に、駄々っ子みたいだな、と思いましたが、やはり、お金の姿を見るまではこちらとしては動けないわけです。

さきほど書いたとおり、私の同僚が家を購入した際に振り込んだdeposit(頭金)が行方不明になったケースがあり、銀行とはいえ、交渉の席に複数の人間が絡んでいるのでしかるべき口座に満額のdepositが着金するまで安心できない、というのが私たち夫婦の強い懸念でした。

settlement day(決済日)当日に物件に現れるなんて、なんだか若い夫婦の奇襲にあったような気持ちになりましたが、settlementが完了するまで待ってください、と伝えました。

意地と意地の張り合いみたいで、エレガントさに欠けますが、それぐらい注意しておいたほうが怪我をしません。

最終的に、無事にsettlementが完了し安堵することになりました。

さて後日談なのですが、また弁護士から連絡があり、若い夫婦の弁護士からレターが届いたというのです。

その内容が、これで彼らからの要求は絶対に最後にするから、今から述べる金額AUD7000(約55万円)を支払うように、というものでした。

当該物件は、避暑地として開発された山間部にあるのですが、道路が長らく砂利道(dirt road)で舗装されていませんでした。

売却の数年前に、自治体(municipal council office)が決断をしまして、道路を舗装(bituminous road)したのですが、自治体が道路を舗装することで道路沿いの家は利益を受けるのだから、ということで、道路沿いの物件所有者に舗装費用の一部を負担するよう要請があり、私たち夫婦は実際毎年分割で払っていた経緯があります。

これの残金がAUD7000程度残っている状態だったので、それを支払えというのです。

ちょっと、日本だと考えにくいのですが、道路の修繕や舗装費用を自治体から請求されたら、日本の住民の皆さんは激怒しそうですけれど、オーストラリアでは割と一般的です。

若い夫婦の弁護士からもらったレターの中で、dog runを早く作りたかったのに拒否されるし、引越しだって朝に敷地に入れてくれたら問題なかったのに、拒否されたから引越し業者を長時間拘束することになり、余分にお金がかかったじゃないか、という文句のようなことも書いてありました。(それについては別にお金の請求するってことはなかったですけど。)

彼らとしては、公式な文書で今までの辛い仕打ち(彼らからすると)を事細かに記録して不満を表明したかったのだな、とちょっと笑いそうになりました。簡単に無視するな、という彼らの気持ちが伝わってきました。

私たち側の弁護士によると、今までの判例から見るとこの道路問題は争えば非常に長くなる、という見解でした。

私達としては、購入を決断してくれたことに対しては有難かったので、残金AUD7000程度(日本円で約55万円)についてはさっとお支払いしました。

実際のところ、家族で建築業を営む買い手がついて、本音はとても嬉しかったのです。

とても活用しがいのある土地と家屋でしたので、きっと彼らならrenovationのアイデアがたくさんあって、土地も家屋もきっと嬉しいに違いない、という気持ちでした。

ただ、駄々っ子みたいな要求ばかりしてくるので、念には念を入れて撥ねつけていただけだったのです。

おそらく若い夫婦は、まさか要求がすんなり通るとは思っていなかったでしょうから、とてもハッピーな気持ちで、自分たちの購入の選択は間違ってなかった!と思ってくれたのではないかと思います。

さて、長くなりましたが今回は以上です。お役に立ちますように!

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アイリッシュグリーン(Irish_Green)

神戸の大学を卒業後、小売、秘書、広報、航空業界に携わる。シンガポール、およびオーストラリア在住歴合わせて10数年。結婚を機にオーストラリアへ移住、現在はオーストラリアと日本を往復する生活を送る。日本ではスローライフ用の自宅をリノベーションしつつ、ビジネス英語に関する情報を執筆中。

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