海外の就職活動ってどんな感じ?という方のために、私がオーストラリアで就職活動をした体験をもとに、海外での就職活動の大まかなアウトラインをお伝えできれば、と思います。
もちろんお住いの地域によって、細かい差は色々あるかと思いますが、英語圏ならだいたい同じじゃないかな?と思います。

海外での就職活動に必要な書類は?
日本でも海外でも、就職活動には時間と労力がかかります。
応募書類の用意、添付書類の用意、電話インタビュー、面談、面談に付随するテスト、などなど採用まで時間が結構かかります。
海外で就職したいなら、早めに行動して損はありません!
海外はある意味日本以上にコネ社会なので、会社内部の誰か偉い人、重要な人を知っていたら、とんとん拍子に採用が決まってしまうってこともたくさんありますが、ここでは求人広告を見て応募する場合についてお話します。
まずは必要書類について。
レジュメ(Resume、CVとも言います)とカバーレター(Cover Letter)はどんな職種でもほぼ必須と言っていいでしょう。
今はインターネット上に便利なTemplateがあるので作成は楽です。(でも中身がね。。。)

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さて、募集要項(Job description)なんかを読んでみると大学の卒業証明書や、推薦状(referral)を提出、とある場合があります。
推薦状は前職の上司に書いてもらったり、学生時代にお世話になった先生に書いてもらうのが一般的です。
卒業証明書は、どうしましょうか。
日本の大学を卒業した場合、卒業証明書って(当然英語表記です)どうやって取り寄せればいいんだろう?
卒業したての皆さんは原本を持っていてコピーして使いまわしているのかもしれませんが、私はオーストラリアで就活を始めた時点で大学を卒業して10年以上経過していたので、

状態でした。
日本の公的機関は、大学を含めて書類の取り寄せにクレジットカードが使えないんですよね。
私は家族が亡くなっていたりで頼りにできなかったり、現地の郵便局が小為替を廃止したりと面倒な状況で、大学や役所などお金の支払いについて随分と相談に乗ってもらいました。
そうやってなんとか証明書を取り寄せたはいいのですが、そこで現地でお世話になった就職エージェントからのアドバイスを思い出しました。
それは、「日本の大学卒業が当地の大学卒業に相当するか、判定してもらった方が良い」というアドバイスでした。
要は、私が卒業した日本の大学がオーストラリアでも大学卒業資格として認められるかどうか、第三者機関に判定してもらえというわけです。
オーストラリアにはOverseas Qualification Unitという機関がありまして、外国の大学卒業資格がオーストラリア基準に照らし合わせて「大学卒業」に相当するか、卒業証明書や成績証明書を提出し、審査を受けるのです。
ちょっとビックリしましたが、海外の学生は猛烈に勉強しますし、私の学生時代の文系の勉強って全く、、、でしたので少し心配しました。

どういう基準で判定しているか、私には詳しいことはわかりませんが、これで苦労する人もいるということを同僚のマレーシア人から聞いたことがあります。
彼女のいとこがマレーシアでは弁護士をしていたのですが、この審査で同等の教育レベルと認定されず、オーストラリアに移住してから苦労しているそうなのです。
マレーシアってかつてはオーストラリアと同じイギリス領で、現在もイギリス連邦(the Commonwealth)加盟国ですよ!
確か今は日本からマレーシアに移住して、レベルの高い教育を受けようとする人がいっぱいいると聞いたことがあったので、ちょっとビックリしました。
もちろん、その話を聞いた時から時間も随分と経っていますし、状況は多岐にわたるので判定結果もマチマチなのでしょうけれど、ちょっとぞっとしますね。
私の場合、大学卒業が絶対に求められる職場ではなかったのですが、ホームステイやワーキングホリデーなどの経験もなく、右も左もわからなかったのでOverseas Qualification Unitを利用しました。
海外就活事情~面接で必ず聞かれる質問~
さて、無事に書類審査は通過したら今度は面接(インタビュー)です。
いきなり電話がかかってきて電話インタビューが始まることもあるので、就活中は常に気が抜けません。
私の場合、面接でどういうことがよく訊かれるのか、ほとんど調べもせずに本番に臨みました。
オタオタしていても強心臓なので手に汗をかくなんて全くない私です。
ただ、そういう方はハンカチでいつでも手を拭う準備をなさってください。握手が万が一あるといけませんから!
ではインタビューで必ず聞かれる質問をお教えしましょう。多少の違いはありますが、どんな業界でも聞かれます。
必ず聞かれる質問
- Tell me about yourself.
- Describe yourself in three words.
- What would you like me to know about you?
要は自己紹介してみろ、ということです。
大雑把すぎて、困りますよね。
何も準備していないと、

となるので、ぜひ入念なご準備を。
大事なことは、インタビュアーは(Human Resource(HR)の場合がほとんどでしょうが)、あなたと私的な関係を結んだり、あなたの趣味や生活スタイルにほぼ興味がない、ということです。
まあ就職の面接なので、当然ですけどね。
またcontroversial(議論の余地のある)な話題は絶対にしないことをお勧めします。
例えば、hunting(狩猟)が好きで毎週末山に出かけます、とかですね。
たとえ本当であっても、Risk Taker(危険を冒す人)は会社組織では嫌がられます。
私の周囲は、捕鯨大反対、毛皮大嫌い、動物愛護!が多いですね。
毛皮大嫌いな、私の知り合いは、電車内で本物の毛皮を着ていた女性に食ってかかりました。
いわゆる説教ですね。なんと迷惑な人でしょうか...。
最後はなんだか仲良しになり話が弾んでしまったようですが、面接でそんなドラマは必要ないでしょう。
質問のポイントは、あなたがその会社のカルチャーや求める人材(わかりやすくいえば、すぐにキレない、とか)に最適かどうか、一挙手一投足と見たいだけなのです。
あと、大雑把な話題にどういう角度から取り組むか見たいのです。
応募する会社のホームページはチェックして、どんなカルチャーだとか人材が求められているか調べておく必要があります。
またどんな質問に対しても、short and concise(短く簡潔に)が鉄則です。
長いと、面接官の顔が歪みます。
あと面接でよくある質問は
- What do YOU think is important for the job?
も聞かれますね。
私はこの質問をされた時“Honesty(誠実さ)”とか寝ぼけたことを言ってHRの顔が歪んだことが忘れられません。
それをさらに説明して嫌がられたかも。応募している業界や会社について、私の回答が価値がないといけないのです。
私は自分自身の人生のモットーを答えてしまったのでNGでしたが。。。
“KPI(key performance indicator 重要業績評価指標 )” と今なら答えるかもしれません。喜ばれるかどうかは定かではないですけれど。
こんな感じで今から考えると、NG気味な答えでしたが、私の朗らかさがその業界に必要だったのか?結局採用されました。
でもやっぱり質問の回答は用意していくのに越したことはないですよね。