学生時代は勉強しないと受験で失敗する・単位を取らないと留年するなどの負のモチベーションがあったので、嫌でも勉強せざるを得ませんでしたが、社会人は基本的に「勉強して自分の価値を高める」という正のモチベーションで勉強をしなくてはいけません。
これが結構難しいんですよね。
そもそも自分の価値を高めるって抽象的だし、仕事で今すぐ役に立つような利益がないと、人間ってなかなか行動できないものなのです。
そこで社会人は何を勉強すればいいのか?それがどのように役に立つのか?サラリーマン歴10年以上の中堅社会人の私が、実体験をもとにお話します。
社会人の方で、何を勉強したらいいのか悩んでいる人の参考になれば幸いです。
とりあえず英語
社会人で何を勉強すればいいのか迷ったら、まずは英語をおすすめします。
仕事は100%日本語で行っているので、全く英語を使わない、海外出張もない!という人も、英語を身に付けておいて損はありません。
今さら英語なんてやったって...。
これからは中国語の時代!
なんていう雑音も聞こえますが、今までもこれからも、英語の優位性は変わりません。
世界で英語を話す人・使う人は17億人くらいいると言われていますが、そのうちネイティブ(英語が第一言語の人たち)は、わずか5億人程度です。
あとの12億人は、第一言語が異なる人同士のコミュニケーションツールとして英語を話しているのです。
一方、英語と並んで使用者が多い言語である中国語(北京語)は世界で11億人が使用していますが、10億人がネイティブとなっています。
つまり、世界で中国語を話す人のほとんどはネイティブスピーカーなのです。
中国語を学んでもほとんど中国人としか会話できませんが、英語を身に付ければいろんな国の人と話が出来ます。
このことから、国際語共通語としての英語の優位性は中国語に比べてまだまだ高いと言えます。
英語を学ぶメリットはいくらでもあります。
https://xn--u9j3hd3f2a3267bih9a1hipz5cvxp.com/post-829/
TOEICを主宰している一般財団法人国際ビジネスコミュニケーションズ協会によれば、約7割の企業が社員の能力を評価する際にTOEICスコアを参考にすると答えています。
自分の会社ではTOEICなんて必要ないよ!という人も、転職する場合はTOEICスコアを持っていると有利になりますし、合併や買収によって現在の勤務先が劇的に変化するということも考えられます。
社会人で何か新しいことを始めよう!と思ったらまず英語をやっておけば、費用対効果が一番高いのでおすすめです。
プログラミング
プログラミングというと、これまでは「理系の大学へ通った専門の人のもの」というイメージが強かったですが、今ではそのイメージが変わりつつあります。
というのも、今までプログラミングに全く縁のなかった人たち、例えば営業職や人事担当の人などが、続々とプログラミングを勉強し始めているのです。
プログラミング=男性という固定概念も崩壊しつつあり、女性のプログラマーも多く活躍し始めています。
このようなことになった背景に、プログラミングが出来る人材が不足しているという現状があります。
言うまでもなく、私たちの日々の生活にパソコン・スマホ・インターネットがかなり浸透していて、これらを使わない日なんてないという状態にまでなりました。
また企業における業務システムのほとんどもIT化されています。
スマホアプリなり、企業の業務システムなりの運営には、日々のメンテナンス、セキュリティ強化、新システムへのアップデートや不具合の修正など、プログラミング知識がある人材が不可欠です。
これまでそういう仕事は、専門知識のあるSEが一手に担ってきたのですが、最近の技術進歩に人材の育成が間に合っていない状況になってきました。
経済産業省の予想によれば、今後10年でIT人材の不足はさらに深刻な事態になると言われています。
ということは、プログラミングの知識を身に付ければ自分の市場価値が高騰する!ということです。
現在でも、プログラミングを勉強して転職に成功した人がたくさんいる状況です。
ですから、社会人の勉強としてプログラミングもおすすめです。
プログラミングは独学が難しいという問題もありますが、短期間でプログラミングが学べるスクール・オンライン講座も充実しています。
統計をかじる
ビッグデータという言葉が一時期流行りましたが、膨大なデータを意味のある形する「統計学」は文系サラリーマンでも学んでおいて損はありません。
難しい数式を一から勉強する必要はないと思いますが、統計学上でデータに有意差があるということはどういうことなのか?意味のあるデータを取るためには、サンプル数がいくつ必要なのか?仮説が棄却されるときはどんな状態なのか?基礎の基礎を知っていると、自分の仕事にも生かせるかもしれません。
幸い統計学を易しく理解するための書籍はたくさん出版されています。
趣味程度に歴史
何を勉強すればいいのか?迷っている社会人におすすめしたいのが歴史です。
収入アップやキャリアアップに役立つかどうかわかりませんが、教養として勉強するなら本当に歴史がおすすめ。
日本でも世界でも、今自分が生きている現実世界はどのような歴史の上で成り立っているのかを理解することは、現代人にとってとても重要なことだと思います。
欧米のエリートは教養としてまじめに歴史を勉強するくらいです。
歴史と言っても世界史、日本史、中国史、ジャンルがいろいろある上に古代、中世、近代、現代と年代もさまざまですが、自分がおもしろそうだ!とおもうところを趣味の感覚で勉強するのがいいのではないでしょうか?
中国史なら三国志がありますし、日本史なら歴史小説がたくさん出ているので、エンターテイメントを通して楽しく学べるのも歴史の魅力だと思います。
ちょっと変わった歴史ジャンルだと、人類史がおすすめです。
学校ではあまり深く習っていないと思います。
一般的にイメージする歴史とは若干離れていますが、学び出すと止まらない面白さがあります。
人類の進化を克明に記録したものが残っているわけではないので、確証がないところがまた面白いのです。
ここでは、人類史のオススメの本を二冊紹介したいと思います。
「サピエンス全史(上・下)」
ホリエモンなどの有名人も絶賛している人気の本です。
人類史のみに止まらず社会、文明、文化、宗教など壮大なスケールで色んな分野を絡めながら人類の進化の過程を、独自の視点で描いています。
読んでるとワクワクする一冊です。
「暴力の人類史(上・下)」
人類史を暴力という観点から説明します。
色んな犠牲を払って今の社会があることを実感します。
かなりの長編なので、時間に余裕がある人におすすめです。
趣味を勉強する
趣味を勉強するって意味が分からないかもしれませんが、社会人の勉強として趣味を極めると何か新しいものが見えてきます。
皆さん、自分の趣味は一つくらいは持ってるはずです。
その趣味を徹底的に深掘りしてください。
ビールが好きなら、ビールの歴史を遡って、美味しい飲み方や美味しいビールの作り方など、人に説明できるまで勉強してみてください。
元々自分が好きなものなので、かなり捗ると思います。
とにかく自分がやりたいこと、学びたいことにこだわっていけば、それが意外な利益をもたらすこともあります。(多くの場合は何にもなりませんが...)
ファッション通販サイトのzozotownを経営している、かの有名な前澤友作さんも、趣味の延長で続けていったらここまできたと言っています。
初めから職を意識するとダメですが、盲目的に好きなことをやればいつかは何かの役に立つと思います。
意味なさそうなものが、実は意味のあるものなのです。
まとめ
学生時代は勉強がいやでいやで仕方がなかった人が多いと思いますが、いざ社会人になって、いわゆる学校の勉強はもうやらなくていいよ!と言われると、それでいいのか?と思ってしまいます。
自分の価値を高めるために、社会人こそ勉強が必要なのではないのか?でも何を?
そんな人は、この記事で何を勉強するかの指針を見つけてもらえば幸いです。